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About:Keiko Okamoto

 

 

小さな頃から私の服はほかのお友達とはちょっと違う、

母こだわりのおあつらえ服でした。

いつも池袋のキンカ堂に一緒に出かけては、作る服に合わせて生地を選び

何を合わせるのか、ボタンはどれにするのか、

ディテールまですべて自分で決めなくてはならず

幼稚園時代からそれは楽しいというよりもとても難しく、大変な時間でした。

 

季節によって変わる素材、ポイントにする色、生地の風合いとデザインとの相性

ディテールや刺繍、始末の仕方で変わる全体の雰囲気…

選んだものを頭の中で組み合わせて想像をしていくのです。

 

学校でお友達から目立ちすぎずに主張をする赤いボタン

一見普通だけど、上質なツイードの佇まいを着る嬉しさ

 

こうした自分だけのトリックを潜ませて遊ぶファッションの楽しさや

いつどんな場所で着るのか、天気や気温は?

誰と一緒にいて、どう見えるのか?

この服を着ると自分はどんな気持ちになるのか?

 

1日が心地よくあるために、服と日常と自分との関わりを

すごく大切にするようになりました

 

着る服は、一目でその人の個性を表現するツールで

他の人とは違う「自分だけの服」を着ているという

アイデンティは幼少期にしっかりと育まれたのだと思います。

 

文化服装学院では服を作ることではなくスタイリング科で表現することを学び

スタイリスト事務所で下積み時代、ファッションブランド全盛期に

PRとしてドメスティックの人気ブランドから海外ブランドの日本ローンチまで

様々な角度からファッション界を駆け抜けてきました。

 

今こうして変わりゆく時代の中で

皆さんは人生をどんな風に楽しんでいますか?

ファッションは自分を表現するだけではなく

知らずに自分の気持ちや周りをも元気にしてくれます。

 

生活を整えて、無理やストレスから距離を置いて

好きなひとと楽しく仕事をしながら

毎日を旅と、美味しい食事と、好きなものに囲まれて

フットワーク軽く過ごしていきたい。

 

好きな服を選べる大人になった今だからこそ

もっと自由に、自分らしく

着心地や肌触りの不快さを手放して

やわらかく優しい素材で、着る人が心地よいと思いながら

周りにも楽しさが伝わるような服を着てほしい

人生の後半戦をもっと楽しむための

「大人の定番服」を届けていきたいと思います。

 

岡本敬子