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【新連載】わたしらしく人生を楽しむヒント  

『わたしらしく人生を楽しむヒント』

guest1 川畑夕さん -part2- 「気持ちが軽くなるコミュニケーション」 

鹿児島で自然と、そして大家族と共に暮らす川畑夕さん。素敵なお住まいと暮らし(part1 参照)は羨ましい!環境ですが、一軒家で暮らすことすら家仕事が大変なのに、夕さん宅の敷地にはご両親も住まわれ仕事場も併設。家の管理、お庭、畑仕事、鶏や犬のお世話、さらにご主人の仕事も支えつつ、子育て、介護も! 

考えるだけで目が回りそうです。その中でどうご自身のモチベーションをキープしているのでしょうか? 川畑夕さんと岡本敬子さんに人生を楽しく生きるヒントを伺いました。

まとめ: nanadecorディレクター神田恵実

自分が夫に嫉妬しているんだと気づいたんです。その時期はモヤモヤが続いていましたね(夕さん)

神田:憧れの暮らしとお住まい、今回はここに至る経緯や、大変な毎日をどう楽しく過ごしていくか? 夕さんから暮らしのコツや日々へのヒントを伺いたいです。

敬子さん:外からはきっと理想的な生活に見えるけれど、これだけの暮らしをマネージメントして日々こなしていくのは本当に大変なことですよね。そこに子育てや介護まで加わっていくわけですから。表は華やかでも誰にでも悩みはあるもの、夕ちゃんにも何かモヤモヤした時期があったの?

夕さん:ありました。結婚をして自分のキャリアは完全に止まり、でも隣にいる夫の事は順調で。自分たちのチームだから嬉しいのだけど、取り残されたような感じが長くありましたね。

神田:内装や家具を作る、ご主人の家業を支える立場になったんですね。

夕:そうです。夫は大学時代から家具を作っていました。ずっと家族のために頑張ってくれているのですが、ふと彼と私の働く時間は同じでも、彼はきちんとお金を生み出しているのに「私は? 何でこんなことしているんだろう?」と悶々としていました。その時に、自分が夫に嫉妬しているんだと気づいたんです。その時期はモヤモヤが続いていましたね

その後、県外から友人たちが遊びに来て、夫に家やインテリアだけではなく、仕事や家族のことなども相談している姿を見て、夫はお金を頂いてコンサルの仕事をしている。私はタダで相談できるってもしやラッキー?!って思ったんです。

敬子:そこが転機になったのかな?

夕:私ってなんて恵まれているんだろう!ってようやく気付きました。そこからすごく、楽しくなってきたんです。

神田:旦那さんへの嫉妬だと、意地を張ったり、悔しいから相談したくない!という心情になる場合も想像できますよね。

夕:本当にそういう時期もありました。でも、わざわざ相談しにきてくれる方を見て、結局夫が活躍すれば、私の価値も上がる。私は一線で活躍する友人や若い方に会うと、そのパートナーの方もすごいなぁと思うので、同じように思われるならお得じゃない? 夫がいるお陰でたくさんの方に出会えましたし、敬子さんとの出会いもそう。そう気付いてからは、すごく楽しくなりましたね。

もう、夫は違う宇宙から来てるんだなって思ってるんです (敬子さん)

敬子:そんな時期があっだんだね。私と会ったのはそんな頃なのかな?

夕:ちょうど子育てがひと段落した頃だったんです。この頃に、敬子さんとご一緒できるようになり「あっ!」と思ったことがありました。敬子さんがホットサンドを食べる旦那さんの話をされていて、私ならイラっとしそうな夫の癖みたいなお話に「旦那さんらしいな」って笑っていらして。「イラってしないんですか?」って聞いたくらい、本当にびっくりして。私だったら「ちゃんとしてよ!」と思うことも、なんか敬子さんらしいなって。

敬子:もう、夫は違う宇宙から来てるんだなって思ってるんです。よく片付けのことで「同じところに置いて」と言われるんだけど、私は同じところに置けない。夫婦だから合わせなくてはいけないのではなくて、私は諦めて、違う宇宙から来てるってことにしました。私は家の中で蓋を閉めるのも忘れがちで、よく怒られるので「私は蓋のない宇宙から来てる」って言ってます。それでもうるさいから、今度は宣言しようと思って。「今から蓋を、閉めさせていただきます!」って(笑)。それは流石に笑っていたけど、ある日「きちんと閉めてない」ってまた言われて、それで私はもう無理!と諦めました。

神田:そこは喧嘩っぽくなるのですか?

敬子:そうねぇ。本当に私は「蓋のない国から来てるから無理!」って言い通して。そうしたら笑ってました(笑)。これは何を言っても無理だってね。

神田:最後に笑いに変えるっていうのが敬子流の流し方ですね

敬子:常に笑いに変えていけると明るくなるよね。もうこれ以上言えないっていう感じがちょうどいいんです。

神田:それが計算せずに出るあたりが敬子さん。

できないことも「相手らしいな」って思えるようになればいいんだ、って気がついたんです(夕さん)

敬子:夫婦や家族は特に、頑張って頑張って努力しても、毎日のことだからストレスになるばかりですよね。もう流石に気がついたら自分で閉めてっ!て言いましたね。

夕:そうそう。そんな風にお互いが認め合って、できないことも「相手らしいな」って思えるようになればいいんだ、って気がついたんです。靴下がその辺に置いてあるとイラっとしていたけれど「らしいな」って思えるとね。ゴミは捨ててくれるけど、袋はセットしてないとか、いちいちイライラせずに「これは別の仕事なんだな。捨てるまでが彼の仕事」って思えたら、それだけのことでこんなに楽になるんだって感じました。

敬子:そうなんです。夫婦関係って気持ち一つ。相手は悪気がないからしょうがない。

夕:その方が自分が楽。怒るネタを探すよりも、楽でいいですね。

神田:敬子さんの夫婦エピソードがヒントになったんですね。変に期待しないことも大事ですね。

敬子:そうそう、全く期待しない!期待があるからこそ、失望があるんですよね。

神田:「ここまでやって当たり前」っていうのも、自分の価値観ですものね。夕さんはそこを徐々に手放し始めたのですね。

夕:それが最初でした。イライラがすごく減りました。自分の在り様なんだって。

神田:夫婦のあれこれは、つい言わなくてもわかってくれる、わかっても欲しい、と言うお互いの甘えにつながりがちです。きちんと自分の意見を言うことが、相手にとっても自分にとっても前向きなコミュニケーションですね。

敬子:そうそう。私なんて前しか向いてないので、どんな時も後ろには戻れない(笑)。そもそも後戻りすることがすごくストレスで、例え道を間違えたとしても、前に進んで解決したいタイプだから…後ろに戻ることがどれだけストレスか!? だから毎日のやりとりも、前向きに積み重ねていけたら良いよね。

神田:それは人生も同じで、前向きに日々を積み重ねていくって大事ですよね。

夕:本当に。私も敬子さんのそんなたわいもないお話から、いつもヒントを頂いています。私も完璧じゃないけど、物事の捉え方がだいぶ楽になりました。

一人って楽だなぁと。いいな〜この朝の光、もう独り占め!(敬子さん)

神田:なるほど、あとは敬子さんは朝のウォーキングをし始めたり、一人の時間や自分の抜きどころをが上手だと思います。敬子さんはいつから歩き始めたんですか?

敬子:適度に抜くことも大事。ウォーキングはもう歩き始めて4年くらいたつかな。時期的に外に出られない時、体の代謝が下がるので運動をしたくて。とはいえ大勢でするのは苦手なので、パーソナルトレーナーをつけるか? でもそれもちょっと…という感じがスタートのきっかけです。まずはとにかく歩こうと思い、それがそのうちに旦那さんと二人で歩く様になって。

神田:いつも二人で歩かれているんですか?

敬子:次第に一人で歩くことも増えてきて、一人って楽だなぁと。いいな〜この朝の光、もう独り占め!とかね。最高に気持ちいいんです。

夕:一人時間いいですよね。

敬子:そう、一人の時間は本当に大事。私たち夫婦はいつも二人で一緒にいるように思われているんだけど、実はお互いに一人の時間が大好きなんです。互いを尊重するためにも、やっぱり適度に抜いたり、チャージしたり。だから一人の時間をそれぞれがちゃんと持っていますね。

神田:それが夫婦円満の秘訣でもありそう。それぞれ依存せず、自分があるから一人の時間を楽しめるということもありますよね。

敬子:何も考えずに自分のことだけを考える、そういう時間が必要だよね。歩いていると知らずに瞑想のような時間になっていて、どうでもいいことはすぐに忘れて、いろんなことがスッキリします。

神田:気持ちよさそう!一人の時間て私にとっては、この時間も豊かな自分の時間で、車を運転して子供を送っている時も「こんな時間もあと何年だなぁ」と思うと大切な時間になったり。常に先の段取りばかりを気にしていると、その時間は消えてしまうんですけど。心のスイッチの入れ替えだけで、随分と人生は変わりますよね。

夕:それは確かにそうですね。その時はなかなかそう思えなかったな(笑)。私は今子育てがひと段落したので、これから少しづつ。ようやくやりたいことも具体的に見えてきて、第三のステージ。自分の時間を増やしていこうと思っています。

今回は、お二人に夫婦とのコミュニケーションや、気持ちのマネージメントについて話を伺いました。次回は、これから未来の話、ワクワクのトピックをお届けします!


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